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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

樹木希林さん

樹木希林さんが亡くなった。

「見事な女性でした。」と、夫、内田裕也に言わしめたのだから、本当に見事に妻を、母を、そして女優を生きた女性なのだと思う。

この「見事な女性」という言葉に、ひどく感動した。

見事な作品、見事な花、見事な生き方、死に方、見事な采配、見事な演技、とかはよく聞くけど、人そのものを見事な社長とか、見事な青年とか、あまり聞かない。

しかし、樹木希林を指して、見事な女性と言ったのが全くその通りで、誰も疑わず、よく言った!と皆思ったのではないか。

内田裕也、なんだか妻の訃報直後にテレビに映った姿は弱々しく、若かりし頃の武勇伝(?)と希林さんとの夫婦のエピソードを聞くにつけ、なんてバカ野郎だろう、と思うことをしきりにだったけど、妻の死から数日経って、発した言葉が最高すぎて、この老いたロッカーに尊敬の念を持った。

誰が何と思おうと、二人で育んだ年月の、二人だけが知る豊かさや可笑しみや、いとおしさがあるのだ。

 

樹木希林は、晩年に向かえば向かうほど出演作も増え、役も大きくなった気がする。演技はそりゃすごい。一度、ある映画の撮影現場を見学する機会があり、ちょうど希林さんのシーンの撮影だった。遠目だったけど、おいおい泣いた後、カットがかかったとたんすぐ普通に戻ったのを見て、切り替えの早さに驚いたことがある。

 

人生の終盤にものすごいたくさんの実を付けるということ。そのためには、それまで絶えず根から栄養を吸収して、幹に蓄えておかなくてはならない。

希林さんのような、生き方ができたらいいなあと思った。