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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「ラブファイト」(2008年)

林遣都のデビューして公開順でいうと4作目。たぶん17歳?野球の次はボクシングとスポーツ映画が続くけど、今回はスポ根寄りでは、北乃きいとダブル主演で青春ラブ”スポーツ”もの。”ラブストーリー”とならなかったのは、北乃きい演じる西村亜紀も、林遣都演じる立花稔と一緒にボクシングを習うし、最後はあろうことかその男女二人でガチンコの殴り合いで終わるから。すごくない?男女でガチボクシングだよ?林遣都はわかるけど、北乃きいの身体能力も半端ない!頑張ってたなー、二人とも、ボクシング。

 

映画としてのお話はちょっと不思議で、原作が漫画(「聖母少女」まきの・えり)だからありがちな設定(つまり、幼馴染の男女が高校生になってもお互いの気持ちに気づかず・・・的な)だけど、ひ弱で初心な男子高校生と、背伸びして男を逆に守りたい女子高生の、実は現実としてありそうな恋の展開が面白かった。(最後の男女ボクシング対決は別ですが)

林遣都の”へたれ”ぶりがいい。弱虫なのに、言葉使いはワルで、すごくリアルな大阪の高校生って感じだった。

ひ弱な男子高生がボクシングに打ち込んでいく過程で、ジムの会長(大人の男=大沢たかお)からも影響を受け、いつの間にか強い男子に成長していっているってお話しで、いつもいじめっ子から守ってくれた亜紀とボクシングで殴り合って、自分の弱さにケリを付け、亜紀への思いをハッキリさせる。

最後、遣都のぎこちないキスがリアルでカッコ悪くて本当にいい。殴り合いの結果、勢いで確か3回もするのよ。最初は、きいちゃんが「血の味がするー」って言ってぺって吐き出して、「吐くかあ?」と言う。急に男らしく、ぎゅーっとキスされて、「稔ちゃんのことがようわからんようになった」とつぶやく亜紀に、「俺もじゃ」って、なんかわけわからず男らしくなっちゃった稔が言って、とにかく微笑ましい。

 

そして見逃せないのは、大沢たかお(2人が通うジムの会長でかつてのチャンピオン)と、桜井幸子(人気が落ちてきた女優)の元恋人同士の サイドストーリー。この大人のラブストーリーがいいんだ、また。この映画大沢たかお主役?ってところもあるもんな。2008年だから、大沢もそんなにおっさんじゃないはずなんだけど、見事な落ちぶれたおっさんぶりが渋かった。桜井幸子も最近見なくなったけど、当時は変わらずきれいだった。

 

林遣都の作品を観るための鑑賞だったので、映画に期待はしていなかったのだけど、いい映画だった。興行的に当時ヒットしたかどうかはわからないけど、林遣都は良い映画に出ている。

ジムの先輩に波岡一喜。そうか、「火花」のインタビューで、以前共演したことありますと言っていたのは、この作品だったのね。遣都にとっては映画2作品目の共演者と10年後くらいにまた共演できるなんて、役者さんていいね。

林遣都好きにはたまらない作品だと思います。まだあどけなさが残り、表現も単調なところがあるけれど、走る姿から全身で”へたれ”になり切れる、当時から演技ができていると感心した。ボクシングの練習シーンは彼だけに完璧!(そういえば、映画の中でジャージか詰襟しか着せてもらえてなくて、ダサさも全開だった。。)

鑑賞後の翌日は1週間の疲れでよれよれの金曜日だったけど、ボクシングをする林遣都の顔を思い出してはニンマリし、あーもうちょっと仕事頑張ろうと思えたよ。映画の力、いや若かりし頃の遣都の力、ファンにとっては偉大です。

ラブファイト [レンタル落ち]